眼底カメラによる検査にて網膜の出血、剥離、異形成、変性症、脈絡網膜炎、視神経の炎症や低形成、萎縮などを確認します。
網膜変性症の1つ目に遺伝性網膜変性症(進行性網膜萎縮 PRA)があります。
これは光の暗い環境下にて視力が低下し始め、やがて失明してしまう病気です。
PRAには視細胞の変性からなる汎進行性網膜萎縮(GPRA)と網膜色素上皮の異栄養症・変性の中心性網膜萎縮(CPRA)があります。
GPRAの眼底所見はタペタムの反射性亢進、ノンタペタムの色素減少、網膜血管の狭細化、視神経乳頭の縮小、蒼白化が見られます。ミニチュアダックス等に好発します。
CPRAの眼底所見は網膜色素上皮の異形成によるため網膜内多巣性色素沈着がみられます。ミニチュアダックス、プードル、レトリーバー、ボーダーコリー、シェルティー、E・コッカー等に好発します。
網膜変性症の2つ目は突発性後天性網膜変性症(SARDs)があります。
これは突然失明してしまう病気です。
SARDsでは一般眼科検査と眼底所見は異常を認めないのですが眼科神経学的検査にて異常を認めるのが特徴です。ミニチュアダックス、ミニチュアシュナウザー、ビーグルに好発します。